用語集
ドバイ・アブダビ不動産の専門用語集【2026】
ドバイ・アブダビ不動産投資でよく出てくる専門用語を、124語まとめてやさしく解説します。「〜とは?」をすぐ確認できるよう、カテゴリ別に answer-first(1〜2文)で整理しました。ドバイとアブダビで異なる点も明記しています。
用語の前に全体像をつかむ → ドバイ不動産の完全ガイド
監修:森 和孝(国際弁護士・税理士)/2026年時点の一般的な解説です。
本ページは2026年時点の一般的な解説です。制度・要件(ゴールデンビザの金額、登記費用率、ローンのLTV、各機関の所管範囲等)は変わり得るため、最新かつ個別の点は必ず専門家・当局にご確認ください。
A. 取引・制度・手続きB. 所有形態・投資指標C. デベロッパー(開発会社)D. 文化・暦(取引・手続きに関係する範囲)E. 金融・ローンF. 本人確認・AML(コンプライアンス)G. 法体系・規制H. 通貨・地理・ランドマークI. 日本の税務・国際課税J. 法人設立・コンプライアンス・長期ビザ
A. 取引・制度・手続き(29語)
- DLD(ドバイ・ランド・デパートメント)ディーエルディー
- ドバイの不動産を管轄する政府機関。所有権登記(Title Deedの発行)や取引の監督を担います。
- RERA(不動産規制庁)リラ
- DLD傘下の、ドバイの不動産規制機関。ブローカー・開発業者の免許、エスクロー、賃貸ルール等を規制します。→ 仲介会社の選び方
- ADREC(アブダビ不動産センター)エイドレック
- アブダビの不動産を規制する政府機関。ブローカー登録や取引監督などを担います(ドバイのDLD/RERAに相当)。
- DTCM(ドバイ経済観光局)でぃーてぃーしーえむ
- Department of Economy and Tourism。ホリデーホーム運用のライセンスを所管する政府機関。
- Title Deed(タイトルディード)タイトルディード
- 所有権を証する公的な権利証。ドバイではDLDが発行します。
- Oqood(オクード)オクード
- オフプラン物件の売買を、引渡し前にDLDのシステムで暫定登録する仕組み・登録証です。
- 暫定不動産登記(暫定登記)ざんていふどうさんとうき
- オフプラン(引渡し前)の売買を、DLDの暫定不動産登記簿へ登録する制度(ドバイ法2008年第13号)。登録のためのシステム・登録証がOqood(オクード)で、DLDの現行サービス条件では契約締結から90日以内の登録とされています。
- Ejari(エジャリ)エジャリ
- ドバイの賃貸借契約をRERA/DLDに登録する制度(アラビア語で「私の賃貸」)。公共料金・ビザ等の手続きに必要です。アブダビでは Tawtheeq が相当します。
- エスクロー口座エスクローこうざ
- オフプラン購入代金を開発業者が自由に使えないよう、政府承認の信託口座で管理する仕組み。買い手を保護します。
- エスクロー・エージェントエスクローエージェント
- オフプラン代金を預かるエスクロー口座を管理するため、DLD(土地局)の認定を受けた金融機関・銀行(ドバイのエスクロー口座法=2007年法第8号の第2条)。口座収支をDLDへ定期報告する義務を負います。→ エスクロー口座法(2007年ドバイ法第8号)の参考訳
- マスターデベロッパー・サブデベロッパーマスターデベロッパー・サブデベロッパー
- 大規模開発区域の全体を開発する主体(マスター)と、その区域内で個別プロジェクトを開発する主体(サブ)。ドバイのエスクロー口座法は両者を「デベロッパー」の定義に含め、エスクロー口座の開設申請にはマスター・サブ間の契約書の写し等が必要です(2007年法第8号の第2条・第6条)。→ エスクロー口座法(2007年ドバイ法第8号)の参考訳
- SPA(売買契約書)エスピーエー
- 売主・買主間の売買条件を定める契約書(Sale and Purchase Agreement)です。→ 売買契約書(SPA)の注意点
- NOC(無異議証明書)エヌオーシー
- 主に転売・名義移転時に開発業者が発行する「異議なし」の証明。これがないと移転が進まないことが多いです。→ 売買契約書(SPA)の注意点
- 登記費用(Transfer Fee)とうきひよう
- 名義移転時に当局へ納める手数料。ドバイは物件価格の4%が目安/アブダビはフリーホールド2%・リースホールド1%(ADRECへ納付)で、首長国・形態により異なります(目安)。→ 税務・法務
- サービスチャージサービスチャージ
- 共用部の維持管理に充てる年額費用。平米(sqft)単価×面積で算出します。
- チラー費(Chiller Fee)ちらーひ
- ドバイ特有の冷房課金。中央空調の冷水供給に対し、管理費(サービスチャージ)とは別に使用量ベースで課金される場合がある。実質利回りを計算する際に見落としやすい実費のひとつ。
- Mollak(モラック)もらっく
- RERAが管轄する、サービスチャージの徴収・管理を透明化するための共用部管理システム。管理費の妥当性確認に用いられる。
- DEWA(ドバイ電力水道局)デワ
- ドバイの電気・水道を供給する公社。入居時に接続手続きが必要です。
- ハンドオーバーハンドオーバー
- 物件の引渡し。最終支払い・鍵の受領・登記等を伴います。
- 完成証明書かんせいしょうめいしょ
- 建物の完成時にデベロッパーが取得する証明書。ドバイのエスクロー制度では、完成証明書の取得後も口座総額の5%が留保され、ユニットが買主名義で登記されてから1年後にデベロッパーへ解放されます(2007年法第8号の第14条)。→ エスクロー口座法(2007年ドバイ法第8号)の参考訳
- スナッギング(Snagging)スナッギング
- 引渡し前の内覧検査で、仕上げ・設備の不具合をリスト化し是正を求めることです。
- ゴールデンビザゴールデンビザ
- UAEの長期(10年)居住ビザ。不動産で取得する場合は物件評価額AED 200万以上、かつDLDが認定したデベロッパーの物件であることが要件です。住宅ローン利用時は資本価値(エクイティ)AED 200万以上、首長国(ドバイ/アブダビ)で手続きが異なるため、事前にご確認ください。
- ORN(オフィス登録番号)オーアールエヌ
- ドバイ土地局(DLD)が不動産仲介会社に発行する事務所登録番号(Office Registration Number)。DLDのブローカー登録簿やDubai RESTアプリで照会でき、会社が正規ライセンスを持つかを確認できます。
- BRN(ブローカー登録番号)ビーアールエヌ
- ドバイ土地局(DLD)が不動産ブローカー個人に発行する登録番号(Broker Registration Number)。会社のORN(オフィス登録番号)と対になる番号で、DLDのブローカー登録簿やDubai RESTアプリで、担当者が正規登録ブローカーかを照会できます。
- Trakheesi(トラヒーシ許可)トラヒーシ
- ドバイで不動産広告を出す際に必要な、RERA/DLDの広告許可システム。正規の広告には許可番号があり、無許可の広告には注意が必要です。
- Madmoun(マドモーンQR)マドモーン
- ドバイの不動産広告に掲示が求められるQRコード。読み取るとDLDの照合データに繋がり、リスティングの真正性を確認できます。
- アポスティーユ(Apostille)アポスティーユ
- ハーグ条約加盟国間で公文書を相手国でそのまま使えるようにする証明書。UAEは非加盟のため利用できず、領事認証(駐日UAE大使館認証・日本外務省認証・UAE外務省認証)の連鎖が必要です。
- Form F(フォームF)フォームエフ
- ドバイで売主・買主が売買条件に合意したことを示すRERAの標準契約書(Memorandum of Understanding)。仲介契約のForm A/B等とあわせてRERAが定型フォームを用意しており、取引の透明性を高めています。アブダビではMOUが同様の役割を担います。
- Taqeemi(タキーミー・DLD評価証明書)タキーミー
- ドバイ土地局(DLD)の不動産評価サービスおよび同サービスが発行する評価証明書。ゴールデンビザの不動産要件(AED200万以上)を登録上の購入額ではなく現在の評価額で満たす場合などに用いられます。→ ゴールデンビザ実務ガイド
B. 所有形態・投資指標(15語)
- フリーホールドフリーホールド
- 外国人も完全な所有権を持てる形態。指定のフリーホールドエリアで可能です。
- リースホールドリースホールド
- 長期(例:99年)の利用権。所有権そのものではありません。
- Musataha(ムサタハ)ムサタハ
- 他人の土地に建物を建て・所有・改変・抵当設定できる権利。期間は最大50年(更新で合計最長100年)で、土地そのものの所有権はありません。アラビア語「Satah(表面)」に由来します。→ アブダビのエリア
- Usufruct(ユースフラクト/用益権)ユースフラクト
- 不動産を利用し収益を得る権利。期間は最大99年で、建物の利用はできますが構造の改変はできず、土地の所有権もありません。
- オフプランオフプラン
- 建設中・未完成の段階で購入する物件。分割払い(ペイメントプラン)が一般的です。→ エリアガイド
- アサインメント(Assignment/完成前転売)あさいんめんと
- オフプラン物件を完成・引き渡し前に第三者へ転売すること。デベロッパーの承認や手数料、支払進捗の条件が伴う。日本側の税務では短期譲渡(保有5年以下)に該当し得る点に注意。
- 完成済み(Ready/セカンダリー)かんせいずみ
- 引渡し済み・既存の物件。即入居・即賃貸が可能です。
- ホリデーホーム(Holiday Home/短期賃貸)ほりでーほーむ
- DTCM(ドバイ経済観光局)のライセンス制度のもとで合法的に運用される短期賃貸。観光需要の厚いエリアでは長期賃貸を上回る収益を狙えるが、稼働率と観光市況に左右される。
- ブランデッドレジデンスブランデッドレジデンス
- ホテル・ファッション・自動車などのブランドが名義とデザイン、運営の一部を提供する住宅。開発会社とブランドの供与元が異なるのが一般的で、物件名に付くブランド名がそのまま開発会社を指すわけではありません。共用部の水準と管理の継続性が担保されやすい一方、管理費にブランドフィーが含まれる場合があります。→ ブランド一覧
- PSF/平方フィート単価(Price per Square Foot)ピーエスエフ
- 1平方フィート(約0.093㎡)あたりの価格。エリア比較の基本指標で、UAEではsqft(平方フィート)単位が一般的です。日本で一般的な平米(㎡)単価とは約10.76倍異なる点にご注意ください。
- 表面利回り(Gross Yield)ひょうめんりまわり
- 年間賃料 ÷ 物件価格(経費控除前)で求める利回りです。
- 実質利回り(Net Yield)じっしつりまわり
- 経費(サービスチャージ・管理費等)控除後の利回りです。
- ブランドフィーブランドフィー
- ブランデッドレジデンスで、ブランド名義・運営・サービスの対価として管理費(サービスチャージ)に含まれることがある費用。含まれる範囲は物件ごとに異なります。一般の物件と比較する際は表面利回りではなく、管理費控除後の実質利回りで見ます。
- ペイメントプランペイメントプラン
- オフプランの分割支払い計画(建設進捗連動・引渡し時・引渡し後分割など)です。
- CMA(比較市場分析)シーエムエー
- 類似物件の成約・売出価格と比較して対象物件の市場価値を見積もる手法。①サイズ・ゾーン ②エリア・立地 ③特徴・仕様 の3要素で比較します。
C. デベロッパー(開発会社)(26語)
- エマール(Emaar)エマール
- 中核立地に強い上場最大手。「街ごとつくる」開発の基準銘柄。設立1997年・本拠ドバイ。→ エマール詳細
- ダマック(DAMAC)ダマック
- ブランドコラボと企画力。DAMAC Islands等の話題づくりに強み。設立2002年・本拠ドバイ。→ ダマック詳細
- ナキール(Nakheel)ナキール
- パームジュメイラを生んだ政府系。人工島の希少立地。設立2000年・本拠ドバイ。→ ナキール詳細
- ショバ(Sobha)ショバ
- 自社一貫施工の品質特化。旗艦はSobha Hartland。設立1976年(グループ創業)・本拠ドバイ。→ ショバ詳細
- ビンガッティ(Binghatti)ビンガッティ
- 独自ファサードのデザイン路線。Bugatti等のブランド公認タワー。設立2008年・本拠ドバイ。→ ビンガッティ詳細
- メラース(Meraas)メラース
- 「歩ける街区」のプレイスメイキング(Dubai Holding)。設立2007年・本拠ドバイ。→ メラース詳細
- エリントン(Ellington)エリントン
- デザイン主導のブティック路線。仕上げの質感で選ばれる。設立2014年・本拠ドバイ。→ エリントン詳細
- H&H(H&H)H&H
- Aman・Four Seasonsを手がける垂直統合ラグジュアリー。設立2007年・本拠ドバイ。→ H&H詳細
- オムニヤット(Omniyat)オムニヤット
- 建築を「作品」にする超高級専業(The Opus等)。設立2005年・本拠ドバイ。→ オムニヤット詳細
- HREデベロップメント(HRE)HREデベロップメント
- 施工会社出自。JVC等の中価格帯レジデンス。設立2003年(建設業として・同社公表)・本拠ドバイ。→ HREデベロップメント詳細
- マーキス(Marquis)マーキス
- 完成前からの利回り保証プランを提供する中堅デベロッパー。本拠ドバイ。→ マーキス詳細
- DIFCデベロップメンツ(DIFC)DIFCデベロップメンツ
- DIFC公式の開発部門。特区内の希少供給。設立2004年(DIFC設立)・本拠ドバイ(DIFC)。→ DIFCデベロップメンツ詳細
- アラダ(Arada)アラダ
- シャルジャ発の急成長。ドバイでは高級路線。設立2017年・本拠シャルジャ。→ アラダ詳細
- アジジ(Azizi)アジジ
- ミドル価格帯の面供給。足元はドバイ・サウスに注力。設立2007年・本拠ドバイ。→ アジジ詳細
- サマナ(Samana)サマナ
- プライベートプール付き住戸のリゾート型企画。設立2018年・本拠ドバイ。→ サマナ詳細
- ダヌーブ(Danube)ダヌーブ
- 月々1%プランのアフォーダブル路線。Bayz101建設中。設立2014年・本拠ドバイ。→ ダヌーブ詳細
- ダール・グローバル(DAR Global)ダール・グローバル
- LSE上場。Trump等ブランド住宅の国際派。設立2017年・本拠ドバイ。→ ダール・グローバル詳細
- OBG(One Broker)OBG
- 大型案件のマスターブローカー(開発主体は案件ごと)。設立2016年・本拠ドバイ。→ OBG詳細
- リファイン(Refine Development Management)リファイン
- 開発マネジメント会社(DaaS)。裏方型の立ち位置。本拠ドバイ。→ リファイン詳細
- サバ・プロパティーズ(Saba)サバ・プロパティーズ
- エリアを絞り込む戦略です。本拠ドバイ。→ サバ・プロパティーズ詳細
- イムティアズ(Imtiaz)イムティアズ
- 内製化の度合いが高いデベロッパーです。本拠ドバイ(Suite 204, Park Heights Square 1, Dubai Hills)。→ イムティアズ詳細
- アルダール(Aldar)アルダール
- アブダビ最大の上場デベロッパー(ADX)。設立2004年・本拠アブダビ。→ アルダール詳細
- モドン(Modon)モドン
- フダイリヤット島を主導する政府系。設立2010年代・本拠アブダビ。→ モドン詳細
- コスモ・デベロップメンツ(Cosmo)コスモ・デベロップメンツ
- 大量供給型ではなく、ブランドとの協業による1プロジェクト集中型の開発スタイルです。本拠アブダビ。→ コスモ・デベロップメンツ詳細
- エミレーツ・デベロップメンツ(Emirates)エミレーツ・デベロップメンツ
- 「どのブランドと組むか」で価値を作る会社です。本拠アブダビ。→ エミレーツ・デベロップメンツ詳細
- アドバンスト・プロパティーズ(Advanced)アドバンスト・プロパティーズ
- 2021年設立という新しい会社ですが、前身の1998年からの実績を引き継いでいます。設立2021年・本拠アブダビ(Business Avenue Tower, Salam Street)。→ アドバンスト・プロパティーズ詳細
D. 文化・暦(取引・手続きに関係する範囲)(4語)
- ラマダン(Ramadan)ラマダン
- イスラム暦の断食月。日中の飲食を控える期間で、官公庁・企業の営業時間が短縮されることが多く、取引・内見のペースに影響することがあります。日付は太陰暦のため毎年約11日ずつ早まります。
- イード(Eid)イード
- ラマダン明けの「イード・アル=フィトル」と犠牲祭「イード・アル=アドハー」の二大祝祭。DLD等の官公庁も休みになるため、手続きには余裕を見ておくとよいです。
- イスラム暦(ヒジュラ暦)イスラムれき
- 太陰暦。ラマダンやイードの時期が毎年ずれる理由です。
- UAEの週末ユーエーイーのしゅうまつ
- 2022年から土日休みに移行しました(旧来は金土)。官公庁・銀行の稼働日に影響します。
E. 金融・ローン(2語)
- モーゲージ(不動産ローン / Mortgage)モーゲージ
- 物件を担保にした融資。UAEでは中央銀行のLTV規制により頭金の最低割合が定められています。完済時にClearance Letterで抵当権を解除し、譲渡可能になります。
- LTV(融資比率 / Loan-to-Value)エルティーブイ
- 物件価値に対する融資の割合で、頭金=100%−LTV。UAE中央銀行が上限を規制します(目安:外国人の初回購入で物件AED 5M以下はLTV80%=頭金20%、5M超は70%、オフプランは50%。UAE国民は5M以下85%等)。要件・比率は変わり得るため、最新の条件をご確認ください。
F. 本人確認・AML(コンプライアンス)(4語)
- KYC(顧客本人確認 / Know Your Customer)ケーワイシー
- 取引相手の本人確認手続き。パスポートやEmirates ID等で実施し、AML対応の基礎となります。
- AML(マネーロンダリング対策 / Anti-Money Laundering)エーエムエル
- 資金洗浄を防ぐ規制・手続き。UAEの不動産会社はFIU(金融情報機関)への登録(goAMLポータル)、顧客確認(CDD/KYC)、疑わしい取引の報告(STR)、記録の5年保存等が義務です。一定額以上の現金や暗号資産での支払いは追加報告(REAR)の対象になり得ます。
- DNFBP(指定非金融事業者・職業)ディーエヌエフビーピー
- Designated Non-Financial Businesses and Professions。金融機関以外でAML規制の対象になる事業者の類型。UAEの現行AML法(連邦令法2025年第10号)の下では、顧客のために不動産の売買に関する取引・決済を締結する不動産ブローカー・エージェントがDNFBPとして規制対象になり、本人確認(KYC)や疑わしい取引の報告(STR)等の義務を負います。→ AML・取引の安全性ガイド
- Emirates ID(エミレーツID)エミレーツアイディー
- UAEの国民および居住者に発行される身分証明カード。各種手続き、銀行口座開設、本人確認(KYC)に使用され、居住者のカードは在留資格の期間に応じて有効期間が設定されます。
G. 法体系・規制(11語)
- シャリーア(イスラム法 / Sharia Law)シャリーア
- イスラムの法。UAEでは主にムスリムの相続・離婚・身分関係に適用されます。非ムスリムは遺言(DIFC/ADGM Wills等)を登録することで別の準拠を選べます。→ 相続税
- DIFC(ドバイ国際金融センター)ディフク
- ドバイの金融自由区。英国式コモンロー(判例法)に基づく独自の裁判所・法制度を持ち、非ムスリムの遺言登録(DIFC Wills)も可能です。→ DIFCエリア
- ADGM(アブダビ・グローバル・マーケット)エイディージーエム
- アブダビの金融自由区(アルリーム島・アルマリヤ島に適用)。コモンローが適用され、国際仲裁の登録地・非ムスリムの遺言登録先としても使われます。→ アブダビのエリア
- Tawtheeq(タウシーク)タウシーク
- アブダビの賃貸借契約の公式登録システム。ドバイのEjariに相当します。
- MOU(覚書 / Memorandum of Understanding)エムオーユー
- 売買の意思・条件を確認する文書。最終契約ではなく、譲渡日に正式契約で上書きされます。
- POA(委任状 / Power of Attorney)ピーオーエー
- 本人に代わって手続きを行う権限を与える書面。記載された権限の範囲に限られ、発行者の死亡で失効します。
- 連邦令法れんぽうれいほう
- UAE連邦の法律の一形式(Federal Decree-Law)。法人税法(2022年第47号)、入国・居住法(2021年第29号)、AML法(2025年第10号)など、連邦の基本法の多くがこの形式で発出されています。→ UAE法令データベース
- 閣議決定かくぎけってい
- UAE内閣が発する決定(Cabinet Resolution)。法律の施行規則(例:入国・居住法の施行規則=2022年第65号)や基準額の指定(例:法人税の課税所得閾値=2022年第116号)に用いられます。→ UAE法令データベース
- 施行規則しこうきそく
- 法律の実施細目を定める下位規則(Executive Regulations)。UAE連邦法では閣議決定の形式で出されることが多く、ゴールデンビザの投資家要件のような実務上の要件はしばしば施行規則側に置かれています。→ UAE法令データベース
- 準拠法じゅんきょほう
- 国際的な要素を持つ関係(相続・契約など)に、どの国・法域の法律を適用するかを定めるルール。UAEでは新民事取引法(2025年第25号・2026年6月1日施行)が定め、相続は原則として被相続人の死亡時の本国法(国籍国の法)による一方、UAE所在の不動産に関する外国人の遺言にはUAE法を適用する例外があります(同法第17条)。
- RDC(賃貸紛争センター)アールディーシー
- ドバイの賃貸紛争を扱う機関(Rental Disputes Center・首長令2013年第26号)。ドバイの通常の賃貸紛争は原則としてRDCが扱います(法定除外あり)。アブダビの賃貸紛争は別機関(ADJDのRental Dispute Settlement Committees)が扱います。
H. 通貨・地理・ランドマーク(4語)
- AED(UAEディルハム)エーイーディー
- UAEの通貨。米ドルに固定(ペッグ)されており(およそ1USD≒3.6725AED)、不動産価格は通常AED建てで表示されます。
- DXB(ドバイ国際空港)ディーエックスビー
- ドバイの主要国際空港。世界有数の旅客数を誇る既存のハブ空港です。
- アル・マクトゥーム国際空港(DWC)アル・マクトゥームこくさいくうこう
- ドバイ南部(Dubai South)の第2空港。大規模拡張が進み、将来の主要ハブとして計画されています。エマールサウス等のエリア価値に関係します。→ エマールサウス
- ブルジュ・ハリファ(Burj Khalifa)ブルジュ・ハリファ
- ダウンタウン・ドバイにある世界最高層ビル(Emaar開発)。ダウンタウンを象徴するランドマークです。→ ダウンタウン
I. 日本の税務・国際課税(15語)
- UAE法人税(9%)ユーエーイーほうじんぜい
- UAEで2023年から導入された連邦法人税。課税所得のうちAED 37.5万を超える部分に標準税率9%。「ドバイ=無税」は個人の不動産所得など一部の話で、法人の事業所得にはこの法人税がかかり得る。→ UAE法人税・CFC
- 適格フリーゾーン法人(QFZP)てきかくフリーゾーンほうじん
- UAEのフリーゾーンで一定要件(事業実体・適格所得・移転価格文書化など)をすべて満たす法人。適格所得に0%の優遇があるが、要件を欠くと課税期間の初めにさかのぼり優遇を失う。適格所得の範囲は政令で定まり、不動産所得の扱いは一律ではない。→ UAE法人税・CFC
- 中小企業向け救済措置(Small Business Relief)ちゅうしょうきぎょうむけきゅうさいそち
- UAE法人税の移行期特例。年間売上が一定額(AED 300万)以下なら「課税所得なし」を選択でき実質0%にできる。2026年末で終了する期限つき(延長は本稿時点で未公表)。
- 外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制/CFC)がいこくこがいしゃがっさんぜいせい
- 日本の制度。日本居住者が税負担の軽い国に持つ法人の実体が乏しい場合、その利益を本人の所得とみなして日本で課税する。「実体のない海外法人に利益を貯めても日本の税金は消えない」根拠。
- 税務上の居住者・非居住者ぜいむじょうのきょじゅうしゃ・ひきょじゅうしゃ
- 所得税法上どの国の居住者として扱われるかの区分。ビザの維持条件とは別物で、滞在日数だけでなく「生活の本拠がどこにあるか」(家族・仕事・住居など)を総合判断する。
- 管理支配地(意思決定の場所)かんりしはいち
- 法人がどこで実質的な意思決定をしているかという考え方。海外法人の実体判断で重要で、「誰が・どこで投資の意思決定をしているか」が問われる。
- 国外転出時課税(出国税)こくがいてんしゅつじかぜい
- 一定額以上の対象資産(現在は有価証券等が中心)を持つ人が出国(非居住者化)する際、含み益を「売ったものとみなして」課税する制度。海外不動産は対象外。暗号資産は現在対象外だが、制度改正で2028年以降に対象となる見込み。
- 納税猶予制度(出国税)のうぜいゆうよせいど
- 出国税について、納税管理人の選定・担保提供などにより納付を一定期間(原則5年・最長10年)猶予できる制度。期間内に帰国し対象資産を保有し続ければ取り消せる。
- 譲渡所得(長期・短期)じょうとしょとく
- 不動産などの売却益にかかる所得。保有5年超は長期(税率およそ20%)、5年以下は短期(およそ39%)。「5年」は売却した年の1月1日時点で判定する。→ 売却時の譲渡所得
- 為替差益かわせさえき
- 外貨建ての資産・取引で為替変動により生じる利益。外貨は持っているだけでは課税されず、円などに換えた(使った)時点で実現して課税対象になり得る。海外不動産では譲渡所得とは別に、外貨を円に換える際にも生じ得る。
- 国外財産調書こくがいざいさんちょうしょ
- 一定額以上の国外財産を持つ居住者が、その内容を税務当局へ報告する書類。海外資産の保有には開示義務が伴う。
- 全世界財産課税(相続税)ぜんせかいざいさんかぜい
- 日本の相続税は、被相続人や相続人が日本に住所を有するなどの場合、世界中の財産が課税対象になるという原則。ドバイ・アブダビの不動産も対象になり得る。→ 相続税(全世界財産課税)
- 時価評価/路線価じかひょうか/ろせんか
- 相続税の評価で、国内不動産は路線価など(実勢より低めになりやすい基準)が使えるが、海外不動産は原則として時価(市場価格)で評価する。そのため海外不動産は評価が重くなりやすい。
- DIFC Wills(DIFCウィル)ディーアイエフシーウィル
- ドバイ国際金融センター(DIFC)が運営する非ムスリム向けの遺言登録制度。UAE内の不動産・動産(法人株式を含む)を1通で全首長国にわたりカバーでき、日本にいながらオンラインで署名・登録が可能。遺言がない場合の承継の不透明さを避ける備え。
- 10年ルール(相続税・贈与税)じゅうねんルール
- 日本国籍の人などが日本を離れても、日本に住所があった期間に関する要件(過去10年以内に日本に住所があったか等)により、一定期間は海外財産も日本の相続税・贈与税の対象になり得るルール。→ 相続税・10年ルール
J. 法人設立・コンプライアンス・長期ビザ(14語)
- メインランドめいんらんど
- UAE本土の法域。UAE国内で広く事業ができる一方、原則として実体オフィスの賃貸契約(Ejari)が設立時に必要です。
- フリーゾーンふりーぞーん
- UAEの経済特区。手続きが軽く、当局によってはバーチャルリースが認められ、適格所得の0%コーポレートタックス等の優遇がある場合があります。
- コーポレートタックス(CT)こーぽれーとたっくす
- UAEの法人所得税。FTAの規則により原則すべての法人が登録義務を負います。閾値未満や一部のフリーゾーン適格所得は0%となる場合がありますが、登録自体は必須です。→ UAE法人税・CFC
- DMTT(国内トップアップ税)ディーエムティーティー
- OECD第2の柱(Pillar Two)に対応してUAEが導入した、対象多国籍企業(連結売上等の基準を満たす大企業グループ)に対する15%の税(閣議決定2024年第142号)。一般の中小企業・個人投資家には適用されません。
- VATぶいえーてぃー
- UAEの付加価値税。居住事業者の登録義務の閾値は年間課税売上 AED 375,000、税率は5%です。
- FTA(連邦税務庁)えふてぃーえー
- UAE Federal Tax Authority。コーポレートタックスとVATの登録・申告を管轄する連邦の税務当局です。
- UBO(実質的支配者)ゆーびーおー
- Ultimate Beneficial Owner。法人を実質的に支配する個人。UAE法人は開示と正確な所有記録の維持が義務付けられています。
- eChannelいーちゃんねる
- UAEの入国管理手続きを行う電子システム。居住ビザの取得・維持・年次更新に用います。
- WPS(賃金保護システム)だぶりゅーぴーえす
- Wage Protection System。従業員の給与をUAE当局の管理下で支払う仕組み。法人が従業員を雇う場合に利用します。
- 投資家/パートナービザとうしか/ぱーとなーびざ
- 出資者向けの居住ビザ。公式ポータルで国外180日ルールの例外とされ、実務上は最長365日(1年)連続まで国外滞在しても居住資格を失わないとされます(具体日数は公式非公表・出典は提携法律事務所)。
- グリーンビザぐりーんびざ
- 雇用主に縛られない自己スポンサー型の5年(更新可)長期ビザ。スキル人材・フリーランス/自営・投資家が対象で、国外180日/365日ルールの適用外グループです(出典:ICP)。
- ブルービザぶるーびざ
- 環境・サステナビリティ分野で顕著な貢献をした人向けの10年の長期ビザ。ゴールデン等と同じく国外滞在ルールの適用外グループです(出典:ICP)。
- 再入国許可(re-entry permit)さいにゅうこくきょか
- 標準の居住ビザが国外180日超で失効した場合等に、ビザ満了前であれば居住資格を救済しうる手続きです。
- 180日ルールひゃくはちじゅうにちるーる
- 標準の居住ビザが、UAE国外に180日連続で滞在すると自動的に失効する規則。投資家/パートナーは例外(最長365日)、ゴールデン等は適用外です。
関連ガイド
本記事は一般的な情報提供です。制度・要件(ゴールデンビザの金額、登記費用率、ローンのLTV、各機関の所管範囲等)は改正され得ます。最新かつ個別の判断は専門家・当局にご確認ください。