TRAFFIC NOTES — FIELD NOTES 18
ドバイとアブダビで違う交通ルール — 料金所なし・検知も課金も「全部自動」の実際
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ドバイで車を走らせて最初に気づくのは、料金所が存在しないことです。ゲートで停まる、係員に払う、という動作がそもそもありません。検知も、課金も、違反の記録も、すべて機械が自動で行います。日本の感覚のまま運転すると戸惑う点を、通行料・違反金・速度取締りの3つに分けて整理します。
通行料(Salik)は通過した瞬間に自動で引かれる
ドバイの主要道路にはSalik(サリク)と呼ばれる電子料金ゲートがあり、フロントガラスのRFIDタグを検知して、プリペイド口座から1回AED4(約176円。1AED=44円・2026年7月11日時点)が即時に引き落とされます。減速も停止も不要で、支払いの操作は一切ありません。
気をつけないといけないのが残高不足です。残高ゼロのままゲートを通過すると、5営業日以内に入金しなければ1通過あたりAED50の違反金が自動で発生します(1日1件が上限)。SMSで残高低下の通知は来ますが、登録電話番号が古いままだと届きません。
違反金も「気づいたら処理されている」
スピード違反や信号無視はカメラが自動検知し、違反は自動で登録されます。日本のように警察官に停められて切符を切られる、という古典的な取り締まりは基本的にありません。
実態としては、ドバイで運転免許を取得する際に支払い用の口座の登録を求められ、違反金が引き落とされた後に通知が届くという運用も行われています。未払いの違反金は消えません。車両登録の更新時にブロックされる仕組みのため、「払わずに逃げ切る」は構造的に不可能です。
アブダビは「1km/hでも超過なら違反」— ドバイとの最大の違い
ここが本記事で最も伝えたい点です。ドバイとアブダビでは、速度取締りの基準が根本的に違います。
ドバイを含む多くの首長国では、制限速度に20km/hのバッファ(猶予)があり、制限100km/hの道路ではレーダーは121km/hから作動します。一方、アブダビは2018年8月にこのバッファを完全撤廃しました(Gulf News・2018年8月報道)。制限100km/hの道路で101km/hを出せば、その時点で違反です。罰金はAED300(約13,200円)から、超過幅により最大AED3,000。
E11号線などでドバイからアブダビへ走ると、首長国境を越えた瞬間にルールが切り替わります。ドバイの感覚でクルーズコントロールを制限+15km/hに設定したまま入ると、アブダビ側で自動的に違反が記録されます。標識の数字がそのまま上限、と覚えるのが安全です。
なおアブダビには60日以内の納付で罰金が35%割引になる制度があります(重大違反を除く・Abu Dhabi Police)。
まとめ
UAEの交通システムは「人が介在しない」前提で設計されています。検知・課金・記録が自動である分、ルールを知らないことがそのままコストになります。特にアブダビのゼロトレランスは、ドバイ在住者でも知らずに違反を重ねる典型例です。物件の内見や視察で両首長国を移動する機会は多いはずです。運転する予定がある方は、この3点はかならず頭に入れておいてください。
アブダビの不動産視察を検討されている方は、アブダビの投資エリアガイドもあわせてどうぞ。