購入ガイド

ドバイ不動産の下落・暴落リスク|過去のサイクルと現在地

監修:森 和孝(国際弁護士/税理士/ドバイ土地局〈DLD〉登録ブローカー ORN 47845・BRN 78735/アブダビ ADREC 登録)
結論

ドバイ不動産で現実に起きたのは暴落ではなく、約7年の停滞でした。備えるべきは「急落」より「上がらない期間」です。

  • 2014〜2020年:住宅ユニットは AED 13,500〜14,500/㎡ 付近で推移し、2014年の水準をほとんど上抜けなかった
  • 2021〜2024年:AED 14,719 → AED 19,488(+32.4%)へ回復・上昇
  • 取引の活発さ(登記の件数・金額)と価格は別の指標です。本ページでは両者を同じ物差しで比べません

長期価格の出典は Dubai Land Department「Annual Report 2024」(PDF)/Dubai Land Department(ドバイ土地局)・収録範囲 2007年〜2024年(年次)・当社確認 2026-07-25。データ最終年は2024年で、2025年以降の年次価格は推定していません。

ほとんど上がらなかった期間

約7

対象期間:2014〜2020年

出典:DLD Annual Report 2024

住宅ユニットの1㎡単価

19,488AED/㎡

対象期間:2024年(暦年)

出典:DLD Annual Report 2024

取引額(前年同期比)

+31%

対象期間:2026年Q1

出典:DLD公式発表(2026年Q1)

取引件数(前年同期比)

+6%

対象期間:2026年Q1

出典:DLD公式発表(2026年Q1)

このページの範囲と、他ページとの使い分け

扱うもの
価格が動く長期の構造(局面・供給・二極化・為替)と、下落局面での確認事項
扱わないもの
株価指数の数値/AED/JPYの時系列/2007〜2013年の各年の価格(いずれも出典未確認)
長期価格の対象期間
2007年〜2024年(年次)のうち当社が確認できた年(2024年まで)
単位
AED/㎡(年次価格)/件・兆円(月次取引)
円換算
1AED=44円(2026年7月11日時点)換算・data/fx.json をサイト共通の単一ソースとする
ページ更新日
2026-07-25(公開 2026-07-25)
表|市場を扱う4ページの役割分担。同じ問いを重複して置いていません。
ページ答える問い性格
本ページ
/guide/market-risk
下がるのか。過去に何が起きたのか恒久ページ。価格が動く構造と局面
価格推移データいくらなのか数値・グラフ・表そのもの
購入ガイド 第1章買う前に市場の現在地を押さえたい購入手順の一部
スタッフコラム2026年をどう読むか発行時点の見立て(時点文書)

1. ドバイの住宅価格は、2007年以降どう動いてきたか

長期の価格はDLDの年次報告書が公表しています。同報告書は2007年〜2024年(年次)の年次価格を収録し、上昇・調整・停滞・回復の局面を示しています。当社が一次資料で確認できた値だけを並べます。

図1|2007〜2024年の価格局面

この17年間、価格はどの時期に動き、どの時期に止まっていたか。

局面(DLD年次報告書2024が示す推移にもとづく当社の整理)高値形成と調整2007〜2013年本ページでは数値を示さない停滞2014〜2020年AED 13,500〜14,500/㎡ 付近回復2021〜2023年2021年 AED 14,719/㎡上昇2024年2024年 AED 19,488/㎡2007201420212024

2014年から2020年までの約7年間は停滞、2021年から回復・上昇に転じました。ドバイは一本調子で上がってきた市場ではありません。

出典Dubai Land Department「Annual Report 2024」(PDF)/Dubai Land Department(ドバイ土地局)・収録範囲 2007年〜2024年(年次)・当社確認 2026-07-25

表|局面の区切り。上のタイムラインと同一の内容です。区切りはDLD年次報告書2024が示す推移にもとづく当社の整理であり、2007〜2013年の個別年の数値は当社が確認できていないため掲載していません。
期間局面当社が確認できた水準
2007〜2013年高値形成と調整本ページでは数値を示さない
2014〜2020年停滞AED 13,500〜14,500/㎡ 付近
2021〜2023年回復2021年 AED 14,719/㎡
2024年上昇2024年 AED 19,488/㎡
図2|住宅ユニットとヴィラの年次価格(AED/㎡)

1㎡あたりいくらか。物件タイプで値動きはどれだけ違うか。

6,0009,00012,00015,00018,00021,000AED/㎡201420162018202020222024年(暦年)13,500〜14,500 の範囲14,18214,71919,488住宅ユニット(○)7,57514,605ヴィラ(□)

ヴィラは2020年頃から2024年でおよそ1.9倍になり、住宅ユニットより変動幅がはるかに大きく出ています。上昇局面で大きく伸びるタイプは、下落局面での振れ幅も大きくなり得ます。

出典Dubai Land Department「Annual Report 2024」(PDF)/Dubai Land Department(ドバイ土地局)・収録範囲 2007年〜2024年(年次)・当社確認 2026-07-25

表1|年次平均価格(AED/㎡)。上のグラフと同一の数値です。1㎡=10.7639 sq ft で換算。円換算は 1AED=44円(2026年7月11日時点)換算で、為替により変動する目安です。
区分AED/㎡AED/sq ft
(機械換算)
万円/㎡
(1AED=44円)
局面
2014年住宅ユニット14,1821,31862停滞局面の起点
2015〜2020年住宅ユニット13,500〜14,5001,347 前後この範囲で推移(各年の個別値は扱わない)
2020年頃ヴィラ7,57570433コロナ期の水準
2021年住宅ユニット14,7191,36764回復局面の起点
2024年ヴィラ14,6051,35764上昇局面
2024年住宅ユニット19,4881,81085上昇局面

2014〜2020年:約7年の停滞

この期間の住宅ユニットは AED 13,500〜14,500/㎡ 付近で推移し、2014年の AED 14,182 を明確に上抜けない状態が続きました。ドバイは常に上がる市場ではありません。購入時に想定すべきなのは暴落だけではなく、この停滞が数年続く可能性です。停滞期に効いてくるのは値上がり益ではなく、賃料収入と保有コストの差額です。

2021〜2024年:回復と上昇

2021年の AED 14,719 から2024年の AED 19,488 へ、住宅ユニットは+32.4%上昇しました。ただしこれは停滞のあとに来た回復であって、毎年同じ率で上がり続けたものではありません。過去の上昇率をそのまま将来へ延長した収支計画は、停滞局面が来たときに成り立たなくなります。

2007〜2013年について、本ページが書けることDLDの年次報告書は2007年からの年次価格を収録しており、世界金融危機を挟む期間の局面も示されています。ただし当社は、この期間の各年の数値を一次資料で確認できていません。そのため下落率・ピーク・ボトムといった具体的な数値を示しません。原典は年次報告書のPDFで確認できます。

2. 「不動産株が下がった」と「不動産価格が下がった」は別の話

下落を論じる記事では、株式市場の指数(DFM=ドバイ金融市場に上場する不動産関連銘柄の株価)と、実際の物件の取引価格が、区別されないまま並ぶことがあります。この2つは測っている対象が違います

表|株価指数と不動産価格指数の比較軸。同じ「下がった」でも指すものが違います。
比較軸株価指数(DFM等)不動産の価格指数・登記価格
測っている対象上場する不動産会社の株式の価格実際に成約・登記された物件の価格
動く要因企業の業績見通し・金利・為替・投資家の資金移動など、不動産以外も含む成約価格の積み上がり
更新の速さ秒単位月次・年次でしか観測できない
本ページでの扱い数値・変化率は扱わない(出典を確認できた系列がないため)本ページの主題

株価が先に下がっても、物件価格が同じだけ下がるとは限りません。逆もまた同じです。不動産株が何%下落したという見出しを、そのまま自分の物件の評価額に当てはめないでください。

3. 価格の下落・取引の減少・値引きの増加は、別々の事象

この3つは同じ「市況の悪化」として語られやすいのですが、2026年上半期のドバイでは、3つが同時に、まったく違う大きさで起きました。

図3|2026年上半期:一次資料で日付を確認できた出来事

取引の谷と戻り、そして日本の危険情報の変化。

2026年上半期(1月〜6月)5月売買登記が上半期の底(10,481件)6/18恒久停戦の覚書に署名6/25ル2へ引下げ日本の危険情報がレベ6月1.3%へ反発売買登記が前月比+3▲(実線・軸の上)=回復方向の出来事/▼(破線・軸の下)=悪化方向の出来事

売買登記の件数は5月が上半期の最少で、6月に前月比+31.3%へ戻りました。これは登記件数の動きであり、価格の動きではありません。一次資料で日付を確認できなかった出来事は、このタイムラインに載せていません。

出典外務省・UAEの危険情報(6/18 覚書・6/25 レベル2引下げ)/件数はDubai Land Department 公式ポータル(Sale・全物件種別/当社集計)・2026-07-09取得

表|2026年上半期の出来事。上のタイムラインと同一の内容です。各行に一次資料を明示しており、一次資料で日付を確認できなかった出来事は載せていません。
時期出来事方向一次資料
5月売買登記が上半期の底(10,481件)悪化方向(▼)DLD公式ポータル
6/18恒久停戦の覚書に署名回復方向(▲)外務省・危険情報
6/25日本の危険情報がレベル2へ引下げ回復方向(▲)外務省・危険情報
6月売買登記が前月比+31.3%へ反発回復方向(▲)DLD公式ポータル

取引の活発さ:大きく動いた

図4|月次の売買登記の件数(2026年上半期・DLD公式)

登記の件数はどこまで落ち、いつ戻ったか。

9,00012,00015,00018,000件/月17,3811月17,0012月13,2583月14,0654月10,4815月13,7606月売買件数(○)2026年(月)

5月が上半期の最少(10,481件)、6月は13,760件で前月比+31.3%でした。これは取引の活発さを示す指標で、価格の水準を示すものではありません。本ページでは、件数の増減を価格の上下として読み替えることはしません。

出典Dubai Land Department 公式ポータル(Sale・全物件種別/当社集計)・2026-07-09取得。5月は5/25〜29のイード・アル=アドハー休暇にあたり稼働日数が少ない月です。件数はDLD公式ポータルの売買(Sale)登記で、価格指数とは別の指標です。同じ数値のグラフと表は価格推移データにも掲載しています。

表2|月次の売買登記の件数(2026年1月〜6月・ドバイ全域・売買(Sale)・全物件種別)。上のグラフと同一の数値です。5月は5/25〜29のイード・アル=アドハー休暇にあたり稼働日数が少ない月です。件数はDLD公式ポータルの売買(Sale)登記で、価格指数とは別の指標です。
売買件数
(件)
備考
2026年1月17,381上半期の最多
2026年2月17,001
2026年3月13,258
2026年4月14,065前月比 増
2026年5月10,481上半期の最少
2026年6月13,760前月比 増
上半期計85,998

価格:本ページでは2026年の価格指数を扱いません

2026年の月次・四半期の価格指数について、当社が一次資料で確認できた値はありません。確認できないため、下落幅・上昇幅のいずれも本ページには掲載しません。価格について本ページが示すのは、DLD年次報告書で確認できる2024年までの年次価格だけです。

出典Dubai Land Department「Annual Report 2024」(PDF)/Dubai Land Department(ドバイ土地局)・収録範囲 2007年〜2024年(年次)・当社確認 2026-07-25

値引き:形を変えて増えた

新築(オフプラン)の提示価格そのものは下がっていません。デベロッパーは表示価格の値引きを避ける一方で、販売条件で実質的な譲歩を出すようになりました。表示価格を下げれば、既に同じプロジェクトを買った顧客の資産価値を毀損し、次期フェーズの価格設定も崩れるからです。具体的な譲歩は、支払いプランの後ろ倒し、DLD登録料4%の負担、利回り・家賃保証、バルクディスカウントなどの形をとります。これは市場統計ではなく、当社が2026年上半期から7月上旬に実施した交渉・成約の実務観察であり、案件・デベロッパーにより条件は大きく異なります。詳しくは価格交渉の実務をご覧ください。

この章の要点取引の活発さの増減を、価格の上下として読み替えないでください。登記の件数と価格指数は、対象も算定方法も異なる別の指標です。本ページは、2026年の価格指数について一次資料で確認できた値を持たないため、件数の動きから価格の動きを推し量ることはしません。

4. 何が下がり、何が上がったのか(エリアの二極化)

市場全体をひとつの平均で語ると、上がったエリアと下がったエリアが打ち消し合います。エリア別に見ると、同じ期間でも上昇と下落が同時に起きています。

表|直近12ヶ月の変化率。上昇側と下落側の両端を並べています。
順位上昇したエリア(種別)変化率下落したエリア(種別)変化率
1Palm Jumeirah Fronds(戸建)+37.1%Dubai Festival City▲10.2%
2Al Jaddaf(アパート)+35.5%Madinat Jumeirah Living(アパート)▲9.4%
3Living Legends(アパート)+27.2%Al Furjan(戸建)▲8.4%
4Dubai Sports City(戸建)+22.0%Dubai Harbour▲7.0%
5Meydan(アパート)+21.4%Bluewaters Island▲4.5%

出典エミネンス・レポート2026年上半期(直近12ヶ月の変化率・2026年7月9日取得)

上昇組には共通して再生産できない供給があります。物理的に増やせない立地か、再開発で価値づけが変わった地区です。下落組には共通して新規供給の集中があります。ブランドは下落を防ぎません。下落側にはブランド地区も含まれています。

要点どのエリアかより、そのエリアに今後どれだけ供給が来るか。エリア別の相場はエリアガイドにまとめています。

5. 供給パイプラインと、実際に建つ戸数

下落リスクを測るうえで最も重要な変数は供給です。ただし計画戸数をそのまま供給量として読むと、実態のおよそ2倍に見積もることになります。

表|計画戸数と実際の引渡戸数。完成率は計画に対する引渡の割合です。
期間計画引渡完成率
2022〜2024年(実績)174,000戸97,000戸56%
2025年(見込)37,171戸22,896戸62%
2026年(見込)71,613戸34,740戸48%

出典2027年供給過剰の検証。2022〜24年の実績は Fitch Ratings、2025・2026年の見込みは Morgan's International Realty「Dubai Residential Supply and Delivery Outlook 2025–2027」(2025年6月公表)。いずれも2025年時点の予測を含み、2026年の実際の完成戸数は2026年7月時点で確定していません。

遅れる理由は、施工業者の不足、資金調達の遅延、購入者の支払いスケジュール、販売の進捗です。

数字の出典と定義を必ず確認する

同じ「2026年の供給」でも、Fitch は約120,000戸、Morgan's は 71,613戸と2倍近い開きがあります。対象範囲(住宅のみか複合開発を含むか)や集計時点が異なるためです。「ドバイの2026年供給は何万戸」という単独の数字が出てきたら、まず出典と定義を確認してください。

2027年が試金石になる

Morgan's International Realty の予測では、2027年の引渡計画は 70,537戸。過去5年平均の 35,531戸に対して約98%増で、10年以上で最大の単年供給となります。供給が集中するのは JVC(2025〜27年で16,852戸)、Business Bay(10,127戸)、Azizi Venice(7,860戸)です。そして、いま買われている物件の4分の3は2027年以降に引き渡されます(2026年6月の住宅売買に占めるオフプラン比率は件数ベースで74.9%)。

弱気の予測も同じ基準で置く

Fitch Ratings は2025年5月のレポートで、ドバイの住宅価格について2025年後半から2026年にかけて最大15%の価格調整を予測しました。この予測が当たったかどうかを、現時点で断定することはできません。予測期間がまだ終了していないためであり、また市場全体の予測と個別の価格指数では対象や算定方法が異なるため単純比較もできないためです。

6. 4つのシナリオ(予測ではなく条件分岐)

以下は「どうなるか」の予測ではなく、「何が起きたらどうなるか」の条件分岐です。

表|条件分岐。停滞は、ドバイの過去のデータが実際に示している展開です。
シナリオ前提条件想定される展開
ベース
(蓋然性:高)
停戦が維持され、海峡を巡る応酬も局地的に留まる取引件数は6月の反発が持続。エリアの二極化が進行し、賃料は緩やかな軟化が続く
上振れ核協議が最終合意に到達凍結された意思決定が解凍。月次の売買登記が1月水準(17,000件台)へ回帰する展開
下振れ停戦が再度崩れ、湾岸への影響が再燃2026年上半期と同様に、取引が数ヶ月停滞する展開
停滞
(過去に実在)
供給の集中が需要の伸びを上回る状態が続く2014〜2020年のように、暴落もせず上昇もしないまま数年が過ぎる。値上がり益を前提にした収支計画は成立しなくなる

出典上3行はエミネンス・レポート2026年上半期。将来見通しは作成日(2026年7月12日)時点の公開情報と当社分析に基づく見解であり、実現を保証するものではありません。4行目の停滞は Dubai Land Department「Annual Report 2024」(PDF)/Dubai Land Department(ドバイ土地局)・収録範囲 2007年〜2024年(年次)・当社確認 2026-07-25 が示す2014〜2020年の実績にもとづく当社の整理です。

どのシナリオでも確認すること収支計画は、値上がりが起きなかった場合でも成立するかどうかで確認してください。停滞は予測ではなく、ドバイで実際に約7年続いた局面です。

7. 保有形態別に見た、下落・停滞への耐性

同じ物件でも、どう保有するかで下落局面・停滞局面の効き方が変わります。以下は当社の整理であり、市場統計ではありません。

表|新築(オフプラン)・通常賃貸(長期)・短期賃貸の比較。当社の実務・運用案件の観測にもとづく整理で、案件により異なります。
比較軸新築(オフプラン)通常賃貸(長期・中古/完成物件)短期賃貸(STR)
価格下落局面での影響提示価格は下がりにくいが、条件譲歩が増える。転売時は競合が増える価格の影響は受けるが、賃料収入は継続しやすい価格に加え、稼働率の変動も受ける
取引減少局面での影響販売の進捗が鈍り、引き渡しが遅れ得る影響は限定的(売却時の流動性のみ)予約の減少が直接に収入へ効く
停滞局面(値上がりなし)値上がり益が前提だと成立しなくなる賃料と保有コストの差額で成立し得る運営コストが高く、稼働率次第で振れる
2026年上半期の観測提示価格は据え置き、条件で譲歩実需居住区の長期賃貸への影響は限定的観光地区(Palm Jumeirah・Marina・Downtown)で影響が大きかった
主な確認事項引渡予定日・遅延時の違約金・エスクロー・供給集中賃料の軟化・利回りの前提・管理費稼働率の前提・規制と許認可・運営委託の条件

出典2026年上半期の観測はエミネンス・レポート2026年上半期および観光と短期賃貸の分析短期賃貸への影響は当社の運用・管理案件の観測であり、市場統計ではありません。その他の欄は当社の実務にもとづく整理です。

8. 下落に弱い物件・エリアの特徴

当社が出典で裏づけられる範囲に限って挙げます。

利回りの前提にも注意がいります。利回りは前年の6.6〜7%台から緩やかに低下しています(価格上昇と賃料軟化の両方による)。賃料上昇を前提にした利回り計算は保守的に見直すべきというのが当社の立場です。

9. 日本の居住者に固有の為替リスク

ドバイ不動産の価格はAED建てです。日本にお住まいの方の円建て評価額は、物件価格が1AEDも動かなくても、為替だけで動きます。円建てのリターンは、AED建ての値動きと、AED/JPYの変動の掛け算になります。

当サイトの円換算は、サイト共通レートである 1AED=44円(2026年7月11日時点)換算で統一しています。2024年の住宅ユニット AED 19,488/㎡ は、このレートで約85万円/㎡ にあたります。

本ページで扱わないこと(為替)AED/JPY の時系列や変化率は扱いません。当社が出典を確認できた為替の時系列がないためです。円換算は上記のサイト共通レート・時点による目安です。

10. 買う前に確認するチェックリスト

下落・停滞に備える10項目
  • ☐ 提示価格に、優遇分(DLD登録料の肩代わり等)が上乗せされていないか
  • ☐ 総取得コストで比較しているか(物件価格+DLD登録料4%+トラスティ手数料+仲介手数料)
  • ☐ 諸費用を現金で確保できているか(諸費用は住宅ローンに組み込めない)
  • ☐ 支払いスケジュールを遵守できる資金計画になっているか
  • ☐ 保証条項の4点(保証期間・支払主体・免責事由・解除条件)を確認したか
  • ☐ そのエリアの供給パイプライン(2027年に引き渡しが集中するエリアか)を確認したか
  • ☐ デベロッパーの過去の完成実績・引き渡し遅延の履歴を確認したか
  • ☐ SPAの引渡予定日、遅延時の違約金条項、エスクロー口座を契約書で確認したか
  • ☐ 保有形態(新築・通常賃貸・短期賃貸)ごとの耐性の違いを踏まえたか
  • 値上がりが起きない前提でも、収支が成立するか確認したか

DLD登録料4%について

税率4%は交渉できません。交渉できるのは誰が負担するかだけです。オフプランは Oqood 登録時に4%を納付します。「DLDフィー・ウェイバー」は免除ではなく肩代わりで、物件価格 AED 2,000,000(約8,800万円・1AED=44円〈2026年7月11日時点〉換算)なら4%は AED 80,000(約352万円)にあたります。譲歩条件には落とし穴があります。価格に上乗せされている、条件付きである、転売時に承継されない、支払遅延で失効する、の4点です。費用の内訳は取引費用の一覧をご覧ください。

11. 本ページが扱っていないこと

裏づけのない数値を載せないため、次の点は扱っていません。一次資料を確認できた時点で追記します。

関連ページ

よくあるご質問

ドバイ不動産は暴落しますか?
2026年の価格指数について、当社が一次資料で確認できた値はありません。そのため本ページでは、2026年に暴落したともしていないとも断定しません。むしろドバイの過去のデータが示しているのは、暴落よりも停滞です。DLDの年次報告書によれば、住宅ユニットの1㎡単価は2014年の AED 14,182 から2020年までAED 13,500〜14,500 付近で推移し、約7年間ほとんど上がりませんでした。
ドバイ不動産の価格は過去にどう推移しましたか?
DLDの年次報告書(2007年〜2024年(年次)収録)で当社が確認できた住宅ユニットの1㎡単価は、2014年 AED 14,182、2015〜2020年は AED 13,500〜14,500 付近、2021年 AED 14,719、2024年 AED 19,488 です。ヴィラは2020年頃 AED 7,575 から2024年 AED 14,605 へ、およそ1.9倍になりました。データの最終年は2024年で、2025年以降は推定値を置いていません。グラフと全数値は価格推移データに掲載しています。
取引件数が減っているのは価格下落の前触れではないですか?
売買登記の件数と価格指数は、対象も算定方法も異なる別の指標です。件数の増減を、そのまま価格の上下として読み替えることはできません。2026年の価格指数について当社が一次資料で確認できた値はないため、本ページでは件数の動きから価格の動きを推し量ることはしません。
2027年に供給過剰で価格が下がりませんか?
2027年の引渡計画は70,537戸で、過去5年平均の約2倍にあたります。ただし2022〜24年の実際の完成率は56%であり、計画戸数がそのまま供給になるわけではありません。供給が集中するのは JVC・Business Bay 等の特定エリアであり、市場全体の問題ではなくエリア選別の問題として見るのが妥当です。
Fitch Ratingsが予測した最大15%の価格下落は、実際に起きたのですか?
Fitch Ratings は2025年5月、2025年後半から2026年にかけて最大15%の価格調整を予測しました。予測期間がまだ終了していないため、予測が実現したかを現時点で断定することはできません。また、市場全体の予測と個別の価格指数では対象や算定方法が異なるため、単純比較はできません。
ドバイ不動産の下落局面で、円建ての評価額はどうなりますか?
円建ての評価額は、AED建ての値動きと AED/JPY の変動の掛け算で決まります。物件価格が1AEDも動かなくても、為替だけで円建て評価額は動きます。当サイトの円換算は 1AED=44円(2026年7月11日時点)換算で統一していますが、為替の時系列については当社が出典を確認できた系列がないため、本ページでは変化率を示していません。
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本ページは2026年7月時点の一般的な説明です。掲載する数値は、明示した出典・時点における公表値および当社集計であり、将来の価格・利回り・成果を約束・保証するものではありません。年次価格のデータ最終年は2024年であり、2025年以降の数値は推定していません。円換算は表示したレート・時点による目安で、為替により変動します。最終的な投資判断はご自身および専門家の助言に基づいて行ってください。

※ 日系ブローカー取引実績No.1・ドバイ政府公式4つ星は2026年7月時点・当社調べ。