2022年連邦令法第47号(法人および事業に対する課税に関する法律・法人税法)
公式英訳に基づく日本語参考抄訳(2026年7月17日再検証)
連邦 法令 現行(施行中)
基本情報
| 正式名称(アラビア語正文) | 未収録 |
|---|---|
| 公式英語名 | Federal Decree-Law No. (47) of 2022 on the Taxation of Corporations and Businesses |
| 日本語参考名 | 2022年連邦令法第47号(法人および事業に対する課税に関する法律・法人税法) |
| 種別 | 連邦令法(法令) |
| 番号/年 | Federal Decree-Law No.47 of 2022 |
| 発出日 | 2022-10-03 |
| 官報掲載日 | 2022-10-10(官報737号別冊) |
| 施行日 | 2022-10-25 |
| 状態 | 現行(施行中) |
| 最終改正 | 2025-10-01 |
| 改正確認日 | 2026-07-17 |
| 発出主体 | 連邦 (AE) |
| 適用に関する注記 | 法令自体の施行は2022-10-25。事業への適用は第69条により2023年6月1日以後に開始する最初の課税期間から。 |
| 現行性の確認 | 公式ポータル上Active・最終更新2025-10-01。改正3件の確定一覧(財務省統合版PDF v13.1.26の公式台帳・2026-07-16確認):①FDL 60/2023(2023-10-02発行・2023-11-01施行=Pillar Two対応:第1条にTop-up Tax/MNE定義追加・第3条にトップアップ税条項・第65条改正)②FDL 40/2024(2024-10-01発行・2023-06-01に遡及適用=第45条・第46条の全文置換)③FDL 28/2025(2025-10-01発行・2025-10-15施行=第44条の全面改正〔法人税額の算定・充当順序:第46条の源泉税額控除→第47条の外国税額控除→閣議決定で定める控除・インセンティブの順で充当〕+第49条の2(Article 49 bis)の新設〔未使用・超過の税額控除の還付請求権。対象となる具体的インセンティブは今後の閣議決定待ち〕)。改正3件の逐条一覧を収録済み(2026-07-17確認)。 |
要点解説
UAE初の連邦法人税の基本法。法令自体は2022年10月25日に施行され、事業への適用は第69条により2023年6月1日以後に開始する最初の課税期間からです。税率(第3条)は、課税所得のうち閣議決定116/2022が定める閾値AED 375,000(約1,650万円)以下の部分に0%、超過部分に9%。適格フリーゾーン法人(QFZP)は適格所得に0%・それ以外に9%。現行の第3条には、OECD第2の柱に対応するトップアップ税(DMTT・閣議決定142/2024)が追加されています。UAE DMTTは、直前4会計年度のうち2年度以上で連結売上高7億5,000万ユーロ以上となる対象MNEグループのUAE構成事業体に対し、GloBEベースの実効税率が15%に達するまで差額を課す制度です。2025年1月1日以後に開始する会計年度から適用され、一般の中小企業や個人投資家には適用されません。個人(自然人)については、閣議決定49/2023により、給与・個人投資・「免許を通じて行われず免許も要しない」不動産投資(UAEの土地・不動産の売却・賃貸・転貸に直接または間接に関連する投資活動)の各収入は法人税の対象となる事業に該当せず、登録義務もありません。この「免許不要」の条件が常に前提です。
日本語参考訳
(主要条文の参考訳・抄)
第69条(適用開始) 本法は、2023年6月1日以後に開始する最初の課税期間から事業に適用される。
第3条(税率・現行)〔要点〕
- 課税所得のうち閣議決定が定める閾値(閣議決定116/2022:AED 375,000(約1,650万円))以下の部分に0%、超過部分に9%。
- 適格フリーゾーン法人:適格所得に0%、適格所得以外の課税所得に9%。
- トップアップ税(DMTT・Pillar Two対応):閣議決定142/2024の基準(直前4会計年度のうち2年度以上で連結売上高7億5,000万ユーロ以上)を満たす対象MNEグループのUAE構成事業体に対し、GloBEベースの実効税率が15%に達するまで差額を課す。2025年1月1日以後に開始する会計年度から適用され、一般の中小企業には適用されない。
第3条へのトップアップ税追加はFDL 60/2023による(Pillar Two対応:第1条にTop-up Tax/MNE定義を追加・第3条にトップアップ税条項・第65条を改正)。
第45条(源泉徴収税・FDL 40/2024による置換)〔要点〕
- 非居住者のUAE源泉所得のうち、UAEの恒久的施設または第12条3項(a)/(c)のネクサスに帰属しない部分には、0%(または閣議決定で定める率)の源泉徴収税を適用する。
- 内閣は、源泉徴収対象となるUAE源泉所得の区分および各税率を定めることができる。
- 内閣は、前項以外の所得についても源泉徴収対象とし、その税率を定めることができる。
- 源泉徴収税は所定の方法で控除・納付され、FTAは必要な統制・条件を定めることができる。
第46条(源泉徴収税額控除・FDL 40/2024による置換)〔要点〕 源泉徴収された税額は所定の範囲で法人税額から控除され、超過額は還付対象となる。FDL 40/2024は、控除・納付手続に関する参照を改正後第45条4項へ接続した。
FDL 40/2024の適用 同令法第1条がFDL 47/2022の第45条および第46条を全文置換し、第2条により2023年6月1日から遡及適用される。
FDL 28/2025の適用(2025-10-15施行) 第44条を全面改正し(法人税額の算定・充当順序:第46条の源泉税額控除→第47条の外国税額控除→閣議決定で定める控除・インセンティブの順で充当)、第49条の2(Article 49 bis)を新設した(未使用・超過の税額控除の還付請求権。対象となる具体的インセンティブは今後の閣議決定待ち)。
第4条(免税者・抄) 政府機関、政府支配機関、第9条の適格公益団体、第10条の適格ミューチュアル・ファンド(Qualifying Mutual Fund)、所管当局の規制監督に服する年金・社会保障基金(大臣の定める条件を満たすもの)、閣議決定で定めるその他の者など。(f)〜(i)の類型は当局への免税申請を要し、課税期間中に要件を欠けばその期間の開始時から免税者でなくなる。
第60条(違反と行政罰・要点) 本法の違反に対する行政罰の枠組みは本法第60条が定め、税務手続法(連邦令法28/2022)と関連決定に接続する。具体的な行政罰の金額スケジュールは閣議決定75/2023が定める(罰則が本法の「外」にあるのではなく、根拠は本法・金額は決定、という構造)。
自然人の扱い(閣議決定49/2023・第2〜3条要点)
- 自然人の事業・事業活動が法人税の対象となるのは、暦年の総売上がAED 1,000,000(約4,400万円)を超える場合に限られる。
- 次の収入は総売上に算入されず、対象事業に該当しない:a. 給与 b. 個人投資(免許を通じて行われず免許も要さず、商取引法上の商行為に分類されない、自己の利益のための投資活動) c. 不動産投資=UAEの土地・不動産の売却・賃貸・転貸に直接または間接に関連する投資活動で、免許当局の免許を通じて行われず、免許も要しないもの。
- 上記により対象とならない自然人は、法人税の登録を要しない。
本ページは主要条文の参考抄訳です。未掲載の本則(課税所得の算定・居住者/非居住者・PE・フリーゾーン章・グループ・移転価格・申告納付等)は公式原文をご確認ください。
実務への影響
個人名義でドバイ不動産を保有する日本人投資家の賃料・売却益は、免許を通じて行われず免許も要しない不動産投資である限り、UAE法人税の対象外・登録も不要(閣議決定49/2023。日本側の課税は別論点)。この条件は常に本文と同じ段落で示す(「個人の不動産はすべて対象外」と短縮しない)。法人保有は、免税・QFZPその他の要件を踏まえ、法人税法上の課税所得に0%又は9%等が適用される(対象MNEグループにはDMTTの射程もある)。QFZP要件・SBR・日本のCFCとの関係を設計する論点。罰則の法源は本法第60条+税務手続法で、金額スケジュールはCR 75/2023(CR 129/2025はTax Procedures/Excise/VAT系の別建て)。
関連ページ
改廃関係
この法令を改正した法令
- 連邦令法2023年第60号(法人税法の改正・Pillar Two対応:第1条にTop-up Tax/MNE定義追加・第3条にトップアップ税条項・第65条改正・2023-10-02発行・2023-11-01施行)(関係レコード・個別ページなし)
- 連邦令法2024年第40号(法人税法第45条・第46条〔源泉徴収税・同税額控除〕の全文置換・2024-10-01発行・2023-06-01に遡及適用)(関係レコード・個別ページなし)
- 連邦令法2025年第28号(法人税法第44条の全面改正〔税額の充当順序〕・第49条の2〔未使用税額控除の還付請求権〕の新設・2025-10-01発行・2025-10-15施行)(関係レコード・個別ページなし)
この法令の施行規則・下位規則
- 閣議決定2022年第116号(法人税の課税所得閾値)(関係レコード・個別ページなし)
- 閣議決定2023年第49号(自然人の事業・事業活動の法人税上の扱い)(関係レコード・個別ページなし)
- 閣議決定2023年第75号(法人税の行政罰スケジュール)(関係レコード・個別ページなし)
- 大臣決定2023年第73号(Small Business Relief)(関係レコード・個別ページなし)
- 閣議決定2023年第100号(適格フリーゾーン法人。大臣決定229/2025・230/2025と一体運用)(関係レコード・個別ページなし)
- 閣議決定2024年第142号(対象多国籍企業への15%トップアップ税〔DMTT〕)(関係レコード・個別ページなし)
関連法令(改廃関係以外で本法の運用に関係する法令)
- 連邦令法2022年第28号(税務手続法)(関係レコード・個別ページなし)
- 閣議決定2022年第85号(税務居住)(関係レコード・個別ページなし)
公式リンク
- 英語版(公式ポータル掲載) 取得日:2026-07-17
免責
本ページの日本語訳は参考訳です。UAE法令の正文はアラビア語であり、英語版も公式・非公式の翻訳です。解釈に相違がある場合はアラビア語正文が優先します。また、UAEは連邦法と各首長国法の二層構造を持ち、ドバイとアブダビでは適用される法令や制度が異なる場合があります。個別の取引・法人設立・居住・相続にどの法令がどう適用されるかは、状況により判断が分かれる専門的な論点です。本ページは一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。具体的な適用関係は必ず専門家にご相談ください。円換算はすべて参考表示です(1 AED = 44円、2026-07-16換算。法的な基準額はAED表記が正です)。(参照した英語版:UAE Legislation公式ポータル(uaelegislation.gov.ae)/取得日:2026-07-17/改正確認日:2026-07-17)
ご自身のケースへの適用が気になる方は、国際弁護士・税理士への無料相談もご利用いただけます。
改訂履歴
| 2026-07-16 | 初版公開(主要条文の参考抄訳) |
|---|---|
| 2026-07-17 | 改正3件(FDL60/2023・FDL40/2024・FDL28/2025)の対象条項を確定し、第45条・第46条の要点とDMTTの適用基準(連結売上高7億5,000万ユーロ・2025年1月1日以後開始年度・実効税率15%までの差額)を追記 |