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2007年ドバイ法第26号(ドバイ首長国における賃貸人と賃借人の関係を規律する法律)

監修:森 和孝(国際弁護士・税理士)

公式英訳に基づく日本語参考抄訳(2026年7月17日再検証)

ドバイ首長国 法令 現行(施行中)

基本情報

正式名称(アラビア語正文)未収録
公式英語名Law No. (26) of 2007 Regulating the Relationship between Landlords and Tenants in the Emirate of Dubai
日本語参考名2007年ドバイ法第26号(ドバイ首長国における賃貸人と賃借人の関係を規律する法律)
種別法律(法令)
番号/年Law No.26 of 2007
発出日2007-11-26
官報掲載日
施行日公布後60日で施行(官報掲載日は未収録)
状態現行(施行中)
最終改正2008-12-01
改正確認日2026-07-17
発出主体ドバイ首長国 (AE-DU)
統合表示の方針統合表示は改正法(2008年法第33号)の置換条文を優先。DLP原法ページには置換前の旧条文が掲載されているため、そのまま現行条文として使用しない。

要点解説

ドバイの賃貸借の基本法(33/2008改正を含む現行体系)。賃貸借契約は物件・目的・期間・賃料等を特定した契約により規律され、すべての賃貸借契約とその変更はRERAに登録されます(改正第4条2項。現行運用ではEjari)。賃料と契約条件の更新時の変更は、別段の合意がない限り契約満了の90日前までの通知が必要(改正第14条)で、改定率の基準はRERAが定め(現行の上限バンドは首長令43/2013)、合意できない場合は管轄機関が類似物件の賃料水準等を考慮して決定します。契約は当事者の合意または法令上の事由によらなければ期中に終了せず、退去事由は法定列挙に限られます。満了時の退去事由(許可を得た解体・再建又は増設、入居中に実施できない修復・全面的保守、所有者本人又は一親等親族の使用、売却の4類型)は、12か月前の公証人経由または書留による通知が要件で、自己使用の場合は賃貸人がその目的に適した代替不動産を所有していないことの立証も必要です(改正第25条2項)。

日本語参考訳

(統合参考訳・改正後条文を優先)

第1条(引用名) 本法は「2007年ドバイ法第26号(ドバイ首長国における賃貸人と賃借人の関係を規律する法律)」として引用される。

第3条(適用範囲・33/2008置換後) 本法は、首長国内で賃貸される土地および不動産に適用される。ただし、自然人または法人がその従業員の宿舎として無償で提供する不動産を除く。
※原法第3条にあったホテル施設の除外は、改正後条文には存在しない(改正により削除)。

第4条(契約と登録・33/2008置換後)

  1. 賃貸人と賃借人の契約関係は、賃貸不動産の特定、賃貸目的、契約期間、賃料と支払方法、(賃貸人が所有者でない場合は)所有者名を疑義なく記載した賃貸借契約によって規律される。
  2. 本法の適用対象不動産に関するすべての賃貸借契約およびその変更は、RERAに登録される。

※原法第4条2項後段にあった「未登録契約に基づく紛争等を司法機関・政府機関は取り扱わない」との文言は、置換後の条文には存在しない。登録(Ejari)の義務と、未登録の場合の紛争受理・証拠上の実務的影響は別の論点であり、当ページでは現行条文としては記載しない。

第6条(期間満了後の継続占有・原法) 契約期間の満了後、賃貸人の異議なく賃借人が占有を継続した場合、契約は同一期間または1年のいずれか短い期間、同一条件で更新される。

第7条(期中の一方的解約の禁止・原法・要点) 有効な賃貸借契約は、当事者の合意または本法の定める事由によらなければ、賃貸人・賃借人のいずれからも一方的に終了させることができない。

第9条(賃料の特定・33/2008置換後)

  1. 賃貸人と賃借人は契約で賃料を特定しなければならない。特定がなく合意賃料の立証も不可能な場合、賃料は類似不動産の賃料相当額とする。
  2. 類似不動産の賃料相当額は、RERAが定める賃料増額率の基準、首長国の経済状況、不動産の状態、同一地域内の類似市場における賃料水準、賃料を規律する現行法令、その他管轄機関が適切と認める要素を考慮して管轄機関が決定する。

第13条(更新時の条件見直し・33/2008置換後) 契約更新のため、賃貸人と賃借人は契約満了前に契約条件の変更または賃料の増減の再検討を行うことができる。合意に至らない場合、管轄機関は第9条の基準を考慮して公正な賃料を決定できる。

第14条(条件変更の90日前通知・33/2008置換後) 当事者間に別段の合意がない限り、更新時に賃貸借契約の条件を変更しようとする当事者は、契約満了の90日前までに相手方にその旨を通知しなければならない。

第12条(賃料の支払・原法) 賃借人は合意した期日に賃料を支払う。合意がなく期日の立証も不可能な場合、賃料は年4回の均等分割で前払いされなければならない。

第24条(転貸・原法) 契約に別段の定めがない限り、賃借人は賃貸人の書面同意なしに不動産の使用を第三者に譲渡し、または転貸してはならない。

第21条(明渡し時の状態・原法) 契約期間の満了時、賃借人は通常損耗および賃借人の責めに帰さない損傷を除き、受領時の状態で不動産を賃貸人に明け渡さなければならない。

第25条(退去事由・33/2008置換後)

  1. (契約期間満了前の退去請求)賃貸人は、次の事由に限り、契約満了前に退去を請求できる。a. 当事者間に別段の合意がない限り、支払請求通知後30日以内に賃料の全部又は一部を支払わない場合 b. 書面承諾なく転貸した場合(転借人にも及ぶ) c. 違法又は公序良俗に反する目的で使用し、若しくは第三者に使用させた場合 d. 当事者間に別段の合意がない限り、事業用物件を正当な理由なく連続30日又は1年中の非連続90日空室にした場合 e. 原状回復不能な安全上の危険を生じさせる変更を行い、又は故意・重大な過失により損傷させた場合 f. 契約目的外又は計画・建築・土地利用規制に反して使用した場合 g. 倒壊のおそれがあり市当局発行・認証の技術報告で立証された場合 h. 法律又は契約上の義務について是正通知後30日以内に履行しない場合 i. 所管政府機関が都市開発上の要請により解体・再建を決定した場合。通知は公証人経由又は書留郵便による。
  2. (契約満了時の退去請求)契約満了時の事由は、a. 許可を得た解体・再建又は増設 b. 入居中に実施できない修復・全面的保守(市当局発行・認証の技術報告が必要) c. 所有者本人又は一親等親族の使用(適切な代替不動産を所有しないことの立証が必要) d. 売却、の4類型に限られる。退去理由を退去日の少なくとも12か月前に、公証人経由又は書留郵便で通知しなければならない。

第27条(当事者の死亡・原法) 賃貸借契約は賃貸人または賃借人の死亡によって終了しない。契約関係は相続人と継続する。ただし賃借人の相続人が終了を望む場合、賃貸人への通知から30日以上経過した日または契約満了日のいずれか早い方に終了の効力が生じる。

本ページは主要条文の参考抄訳です。未掲載条文(第2条、第5・8・10・11・15〜20・22・23・26・28〜36条)は公式原文をご確認ください。

実務への影響

投資家の実務では、①賃貸借契約と変更のRERA登録(Ejari)は法律上の義務(改正第4条2項)——なお、紛争手続・行政サービスの実務で登録が前提となる運用の説明は法令条文とは区別して行う、②更新時の賃料改定は90日前通知+RERA基準(現行上限バンドは首長令43/2013・スマートレンタルインデックス)、③退去は法定事由限定・満了時は12か月前通知+自己使用なら代替物件不所有の要件、の3点が核。ドバイのRDC(首長令26/2013)が主たる管轄(法定除外あり)。アブダビは別法(アブダビ法20/2006)・別機関(ADJD委員会)。

改廃関係

この法令を改正した法令

関連法令(改廃関係以外で本法の運用に関係する法令)

公式リンク

免責

本ページの日本語訳は参考訳です。UAE法令の正文はアラビア語であり、英語版も公式・非公式の翻訳です。解釈に相違がある場合はアラビア語正文が優先します。また、UAEは連邦法と各首長国法の二層構造を持ち、ドバイとアブダビでは適用される法令や制度が異なる場合があります。個別の取引・法人設立・居住・相続にどの法令がどう適用されるかは、状況により判断が分かれる専門的な論点です。本ページは一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。具体的な適用関係は必ず専門家にご相談ください。円換算はすべて参考表示です(1 AED = 44円、2026-07-16換算。法的な基準額はAED表記が正です)。(参照した英語版:Dubai Legislation Portal(dlp.dubai.gov.ae・最高立法委員会)/取得日:2026-07-17/改正確認日:2026-07-17)

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改訂履歴

2026-07-16初版公開(主要条文の参考抄訳・2008年法第33号の改正を統合表示)
2026-07-17改正履歴及び条文要点を更新(第25条の退去事由を現行条文に整合:第1項9類型・第2項4類型。第12・21・24条の条番号を確定)

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