【短期予想】2026-2027年、ドバイ不動産はどうなる?──紛争終結後の市場をデータで読む

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まず事実関係:紛争と終結の時系列
2026年2月末に始まった軍事衝突では、UAEも攻撃を受け民間施設に被害が出ました。4月8日に米・イラン両政府が停戦に合意し、6月17-18日には戦闘終結等に関する覚書が署名されました(出典: 外務省 海外安全情報)。一部で小競り合いは残るものの、UAE国内は4月以降大きな攻撃を受けておらず、日常が戻っています(当社現地観測)。
象徴的なのは各国政府の対応です。豪州6/17・英国6/18に続き、危険を大きめに見積もる傾向のある日本の外務省も6/25にUAE全土の危険レベルを3(渡航中止勧告)から2へ引き下げました(出典: 外務省。カタール・オマーン・クウェートも同日引き下げ)。
打撃は「観光・民泊」に集中、通常賃貸は限定的
紛争ピーク時、短期賃貸(民泊)は8万件超のキャンセルが発生し、ホテル稼働率は急落しました(2025年は1,959万人来訪・稼働80.7%という記録年だった反動も含め)。政府は約10億AEDの支援策(ホテル税停止・地方税7%撤廃等)で下支えし、停戦後は予約が回復傾向にあります(出典: 各報道)。
一方、居住用の通常賃貸は年間契約が基本のため、民泊のような即時の打撃を受けていません。民泊価格の低下は短期的な現象と見ています(当社見解)。
新築販売は「紛争前とほぼ変わらない盛況」──データが示す事実
- 2026年Q1のドバイ不動産取引は過去最高水準(取引額は前年同期比+20〜31%・集計機関により幅があります)。1月は史上最高の月間取引額
- オフプラン(新築)はQ1取引の約7割を占め、3月単月でも1万件超と、紛争下でも新築販売の勢いは落ちていません(出典: DLD集計各社)
- 価格面では、完成物件の再販価格は力強く上昇する一方、オフプラン転売市場の一部に調整あり=全面的な下落は起きていない
- そして買い手側の実利:支払いプランの緩和、登記費用(4%)無料キャンペーン、利回り保証の充実など、デベロッパー側の販売条件は明確に買い手有利化しています(当社取扱案件での観測。例: 3年8%の利回り保証が10%になるキャンペーン、アブダビ最大手アルダール(Aldar)が登記費用2%を自社負担するキャンペーン、ドバイでも登記費4%の半額をデベロッパーが負担した実例など)。「悪材料で価格が下がる」のではなく「条件が良くなる」形で市場が調整した、というのが現場の実感です
株式市場と経済も回復基調
- ドバイ株(DFM総合指数)は紛争で2月ピークから一時20%超下落しましたが、Q2に約+7.4%と1年で最良の四半期となり、3月安値からは約13%回復。不動産最大手Emaar株は安値から約20%反発(出典: DFM・各金融メディア)。なお指数は戦前ピーク比まだ約-12%で、回復余地を残す水準です
- UAE経済は2025年に実質5%成長。2026年は紛争影響でS&Pが2.2%への減速を見込むものの、政府純資産はGDP比184%・格付AA維持と、財政の頑健性は揺らいでいません(出典: S&P 2026年3月)
- 原油高は産油国UAEにとって歳入増要因であり、非産油国が受けるダメージとは非対称です(紛争中、原油はバレル100ドル超で推移)
投資家の動き:様子見の日本勢と、動く海外勢
大手デベロッパーの話では、インドやロシアからの投資はむしろ戦前より加速しています。日本の投資家には一時的な様子見も見られますが、日本国内の不動産価格の高騰と、増税など負担増の見通しを背景に、超富裕層のドバイ投資は当社のお客様ではむしろ急増しています(当社の相談・成約動向)。
なお法人でのUAE不動産保有を検討する方は、2026年末で中小法人の実質免税が終了する点だけ押さえておいてください(詳細: 2027年、UAE法人の実質免税が終了|不動産保有法人がすべき5つの対応)。
短期予想のまとめ
- 完全終結は間近との見方が強まり(当社見解)、リスクプレミアムの剥落=株・不動産の回復が進行中
- 新築は紛争前と変わらぬ盛況+買い手有利の条件。「不確実性が残るうちに、良い条件で仕込む」が現地投資家の合理的な動き
- 観光・民泊の回復は今冬シーズンが試金石。通常賃貸・実需は既に平常運転
本記事は一般的な情報提供であり、投資助言ではありません。数値は出典時点のものです。予測に関する記述は当社見解であり、将来の価格・リターンを保証するものではありません。